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ホテルはもはや「異世界連結通路」

2025.11.13


ラスベガスのホテルは、単なる宿泊施設ではありません。あれは、「テーマパークを繋ぐ秘密通路」です。

ホテルとホテルの間がほとんど連結されているおかげで、気づけば私はラスベガスにいながら、エッフェル塔のあるパリに瞬間移動し、次の瞬間にはゴンドラの船頭がカンツォーネを熱唱するベネチアの運河に漂流していました。


特に「ベラージオ」のフロント近くの植物園は圧巻です。
ここは、疲労困憊の隊員(研修生)たちが、一瞬だけ「ああ、ラスベガスに来てよかった」と現実逃避できる、唯一の癒やしスポットです。
まるで「気づき300個」のノルマから解放される、夢のオアシスのよう。

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衝撃! ハンバーガーが諭吉に化ける街

しかし、この夢のような街には、恐ろしい「金銭感覚破壊兵器」が潜んでいます。
そう、食事代です。

研修で歩き疲れた体に染み渡るはずのハンバーガーセットが、レストランではまさかの1万円!
地元のチェーン店ですら、ポテトとドリンク付きで3,000円。


「ハンバーガーひとつに、日本の高級ランチ分の費用を支払う…。これがラスベガスなのか…!」

私は思いました。
この街では、ハンバーガーは主食ではなく、「金色の延べ棒を挟んだ芸術作品」として扱われているに違いないと。

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生ハム捜索と、7,000円のボロネーゼ

そんな戦場で、救世主のように現れたのが、イタリアテーマのマーケット「EATLY」です。


「ここなら…ここならあるはずだ!」

私の眼が光りました。
そう、念願の生ハムです!

しかし、神は試練を与えます。

生ハム単体での販売はなし。パンに挟むサンドイッチ限定という、生ハム愛好家への試練。

泣く泣く生ハムを諦め、目の前でシェフがパスタを茹でている別のレストランへ。
ボロネーゼを注文。


熱々で美味しい!…のですが、お会計はまさかの7,000円。
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チップ制度のインフレと、終わらない戦い

さらに追い打ちをかけるのが、チップ制度のインフレです。
前回15%だった最低ラインが、今回は最低18%に跳ね上がっていました。

「チップまで上がっているだと!?」

もはや、ラスベガスでの食事は、料理の代金、税金、そして「チップという名の強制寄付金」の三重苦。
食事を終えても、戦いは終わりません。

どんぶりの底に「戦いはまだつづく」とあったのは、ラーメン屋だけでなく、このラスベガスの街全体に捧げられたメッセージだったようです。
私の財布と、生ハム探しの旅は、まだまだ終わりそうにありません!

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